当店のお客様には、「忙しくて家では聴く時間が無い」「マンション暮らしのため思うように聴くことができない」と言われる方が多くいらっしゃいます。
カーオーディオは、「好きな音楽を、好きな場所で、好きな時間に、好きなだけの音量で聴くことができる」ため、思う存分音楽を楽しむことができます。

「カーオーディオ製品はそれだけでは未完成品」とよく言われます。
それは製品単体の影響度が、その車の音全体に対して低いことから来ている言葉です。
ホームオーディオでは一般的に、メーカがそのSPユニットに適正な箱を用意し、その状態に合わせたネットワーク回路を組み合わせた"完成品"を作り上げています。
対してカーオーディオでは、ほとんどのスピーカーがユニット単体で販売されているため、取り付ける店の技術によって製品の特性を生かすことも殺してしまうこともできてしまいます。
当店では、インストール方法の選定やセッティングを含めた取り付け技術を最重視しております。
それにより音に個性を与え、"気持ちよい音"を作り出すことができると考えているからです。

オーディオを楽しむ上で、カーとホームの一番の違いはリスニング環境です。

・ノイズ
車にはエンジンノイズやロードノイズといった障害が必ず存在します。
ノイズが大きいとそれだけダイナミックレンジが狭くなり、小音量時の音の消え際の再現性などを楽しむことができません。
逆に言うと、少しでもノイズを減らすことができると、聴こえなかった音が耳に届いてきます。

・剛性
音量や質感を得るためには、パワーアンプの力を受け止めるために高い剛性が必要となります。
車の場合、鉄板は貧弱で、内装にはガラスや反響音が発生する素材が多く使われ、リスニングルームとしてはそのまま使うことはできません。
快適な環境にするべく車内特性をコントロールする必要があります。

・ 電源
オーディオシステムが要求するだけの電力を速やかに供給する必要がありますが、そもそも車戴バッテリーにはDC12vしかありません。
その制限の中からどれだけ安定した電力を得られるかが高音質への鍵となります。

このように車は簡単に良い音を出せる環境ではありません。
だからこそ良い音が出たときの喜びは大きいのだと思います。

Deadening - 防振・制振・遮音・吸音 -
ロードノイズ・エンジンノイズ・マフラーノイズといった車両のノイズやオーディオの再生音等が車体に伝わることによる振動の発生を抑え、さらに共振や共鳴を抑えるために行います。
制振・遮音処理はドア・サイドシェル・フロア・ルーフ・ピラー・ダッシュボード・ボンネット・タイヤハウスなどボディ全般の様々な部分への施工が可能です。
これらの施工によって車内の静粛性を高め、音響特性の向上を得ることができます。
施工内容については車種・狙う音色・SPのグレード・ご予算によって変わります。
ドア
スピーカの背圧による逆相音の車内への侵入を抑制し、濁りがなく張りのある音を再生します。
また、スピーカの運動エネルギーによって引き起こされる鉄板・内装の共振を抑えることが可能です。
フロントドアにスピーカをマウントする際は必須作業ですが、4ドア車の場合はスピーカを取り付けない場合にもリアドアに相当な共鳴が発生しているため、それを抑えることで車内のノイズを減らし音を耳に届けやすくすることができます。
サイドシェル
発泡タイプのウレタンを充填させることにより、ロードノイズやミッドウーファーからの共鳴音を抑制することができます。
元来はスポーツ走行用のチューニングであるため、走行性能の向上も期待できます。
当然ですが、サンルーフ付き車両でも水抜き穴を確保しております。
また、他社製品と異なり難燃性となっているので、溶接を伴う鈑金作業も可能です。
自動車メーカーのオプションとしても採用されている高い信頼性を誇ります。
素材
当店では施工内容に応じて下記の素材を使い分けております。
・オリジナル - アルミ箔蒸着ラミネート加工済み鉛シート
・カスケイド
・ZETORO
・REAL SCHILD
・青木産業

施工例はこちらを参照ください
Speaker Board
オーディオの"華"であり、音に大きな影響を与えるスピーカーの能力を最大限発揮させる為、当店ではバッフルボードには工夫を凝らし、熱意を持って製作いたします。
構造
スピーカーユニットの能力を発揮させるべく、指向性を考慮し剛性が高く車両への共振・定在波の抑制を考慮したバッフルボードを製作しております。
また、当店では背圧の抜けを重視しており、テーパー形状や開放構造の加工を施しております。
使用するスピーカーユニットや狙う音色の傾向により、合板や人工大理石を使用した音響スペーサ(特許取得済)も用います。
素材
耐久性と音質を共存させるため、主としてシナ合板/白樺合板/人工大理石を使用しております。
当店ではスピーカーボードにMDFは使用しておりません。

製作例はこちらをご参照ください
Power Supply
良好な音質を得るためには、安定した直流電源が不可欠です。
そのために当店ではシステムの規模の大小にかかわらず、ノイズの無いクリーンな電源を供給するための気配りをしております。
バッテリー
すべての電装機器を動かす「要」となる部分ですが、残念ながら純正品はコストを優先した製品が使われているため、カーオーディオにとって十分な能力を発揮しているとはいえません。
そのため当店では放電力の高いYUASAODYSSEYOPTIMAEXIDEDekaの湿式・乾式それぞれのバッテリーをお薦めしております。
アクセサリー
バッテリーの能力を引き出し、維持するために当店では下記の施工を電源強化策として行っております。

・バッテリーリカバー/サポータ →バッテリの放電力を高め、寿命を伸ばす効果があります。液式・乾式のバッテリーに使用可能です。

・GND強化(アーシング含む) →車両全体の電流量を確保するため、純正ではボトルネックとなっているバッテリーのマイナス側電源線の強化を図ります。そうすることで、ノイズを抑え、聴感上のS/Nを向上させ、よりダイレクト感のある音色を出すことができます。

・バッテリー直通電源 →パワーアンプに対しては当然ですが、デッキについても純正電装品と共有する純正ハーネスを流用することは基本的に致しません。クリアさやパワー感の向上を得ることができます。

・オルタネータ用キャパシター →オルタネータ内蔵のレギュレータだけですと車両電源に脈流成分が残ります。これもオルタネータノイズの原因となっています。安定した直流成分を車両側に供給することができ、よりその製品の設計環境に近づけることができます。

・ レギュレータ&キャパシタ →機器の要求する電力を瞬時に供給するために使用します。
設計環境に近い使用ができるように供給電圧を高めるレギュレータと、安定した電圧を維持する働きを持つキャパシタはぜひ使っていただきたいアイテムです。

・ クライオ処理製品 →極低音処理を施し低抵抗化を図った製品を使用することでワイドレンジでクリアな音色を出すことができます。